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 プチエマとの交信が続いている。特に重要事項ではないが、現状報告の延長上に在るようなものだ。
 プチエマの生息する星に降り立ってから地球の勘定の仕方で一年と7ヶ月になろうとしている。生息地域の気候は大きく違うが基本的な季節は同じらしい。
 恒星K-OIの光が強い季節で地球で言う夏である。有機生物が活動を始めているがプチエマはまだ活動をしていない。
 電気信号は微弱で読み取りに難がある。しかしプチエマは貴重な存在である。出来るだけ交信を続けたい。

 何?好きな奴が出来たって?君もおもしろい冗談を言うなぁ(笑)もう恋って奴には懲り懲りなんじゃないのかい?
 あ、洒落を言ったつもりは無いよ。まあまあそこは。
 勉強しない人間って奴らが、割と生き残っていくんだろうね。僕はそんな事はない。
 厭だって位に反芻させられたさ。って事は死ぬのかな?どうなのかな?
 可愛い娘には気をつけた方が良い。なぁに要は騙されるなって事だよ。食虫植物みたいに。
 妖艶な匂いを放って、一回捕まえたら体液が無くなるまで消化する。ゴミは吐き出す。そんなもんだよ。
 溺れてしまえ。そうだ溺死だ。君にはその死に様が合ってるよ。
 お似合いだ!最初は喜びの涙に溺れて、浮かれた日々に溺れて、花弁から溢れる愛液に溺れて、最後は別れの涙に溺れて死ぬがいいさ!
 私自身、死亡証明書に「溺死」と書かれたいんだ。

 そして戻る場所は分かった。
 確かなのかは分からないが、そこだと思って信じてみないと前に進める訳がない。
 自分の原点を探すとか、そんな大げさなことは望んではいない。
 ただ自分が居た場所にもう一度行きたいだけだ。何が見つかるかなんて分からない。でも当時は幼すぎて分からなかったこともあるはず。
 しかし辛い過去ばかりを云々並べるのは嫌いだ。聞き飽きた。
 昔のあの男は悪魔にしか思えなかった。今はしなびた干物だ。それ以上何を望む。
 原点に返れたら死んでも良いと思っている。

 外界との面接は、二つより開けられた小窓から行う。
 弱き皮膚を守るため外出は夜のみ許可す。
 収容所内での生殖は基本的に一般人と同じ扱いである。
 生まれ出でた子に異常が認められなければ、外界での生活も自由である。

 三人の兄弟が居た。両親はこの収容所の人間だ。
 日に当たったら死んでしまう両親は、収容所内で出会い、兄弟達を産んだ。

 一番上の兄には身体がない。
 首だけで奇跡的に生きている。
 二番目の兄には上腕迄はある。
 三番目の妹は至って五体満足である。

 長兄は妹に訊いた。
「どうして黙り込んでいるの?つまんないなぁ。」
 妹は、
「私の方がつまらない。」
 そう答えた。

 三人そろった写真が一枚だけ在る。
 物好きな国営のテレビ局が、ドキュメンタリー番組を作った時に撮ったものだ。
 次兄が義体の上にある長兄の首を支え、妹は画の左の方で、どこか目を逸らしている。

 義体の中には生命維持装置がある。

 一旦右脳に送られし酸素をもう一度酸素化し再び左脳へ送る。

 気味の悪い絵と説明文が義体の背中に書かれている。

 収容所内に立ち入ることを許されたときがあった。私の祖父と祖母はこの収容所内の人間だった。

 最後の空のした

 誰かが書いたのか、収容所の標語か。
 棚の中に人間は収容される。人一人がやっと入れる広さだ。俗に「穴」と呼ばれている。
 収容所の人間は体が弱いので、すぐに死んでしまう。
 死んだ場合、当人の収容去れている穴の中で、炭化焼却される。
 そして穴の壁の木と骨は、まるで単に色違いであるかのように、一体化してゆく。

 母と収容所を訪ねると、一番奥の収容所施設の、床から二段の穴を注目した。
 祖父と、祖母が、炭化焼却された後の穴だった。
 この穴がある棚の人間が全員生き絶えたので、全体炭化焼却が行われるのだ。
 その前に墓参りに喜多というわけだ。

 美しい木目に、祖父と祖母の骨は一体化していた。
 無駄に広い収容所を、他の人間達が会話している声が、静かに木霊している。

 唯一光の射す箇所がある。
 面会用の小窓だ。
 あれが開けられると、収容所内にスッと光の線が出来る。
 真っ白い人間がみなその線に見とれる。

 裸の男女が二つの穴に向かっていた。
 三兄弟の両親だ。
 取りあえず談笑していた。

 棚が炭化焼却去れたようだが、
 私と母は見ていない。

 いろんな町を旅をしている途中、今日は森の中で夜を迎えてしまった。空にはきらきらと星が瞬いて、フクロウが気持ち良く鳴いている。
 光が当たるとあったかい温度を感じた。朝がきた。目を覚まして気がついたのは、一面真っ白い花の中で寝ていた事だった。
 真っ青な空には雲が一つもない。青い鳥が飛んできて、緑色の虫が蜜を吸っている。
 きれいな景色に見とれて、旅をしていることも忘れそうだった。花の間を縫って歩いて、高い空を見上げて深呼吸をした。

 長い時間歩いていた。だけど昨日一晩過ごした黒い森からは、ぜんぜん離れていなかった。
 もう一度空を見上げてみた。この空はなんか変だ。太陽が無い。草原に出てみても、森はずっとついてくる。太陽はいくら探しても、どこにも見えなかった
 家が見えてくるようになり、村の中に入った。森は村のすぐ側で止まったように見えた。酒場のおじさんに森のことを言うと、

 大人をからかっちゃいけないよ。君みたいな事を、前にも言っていた子が居てね。
 外に出てみても、森なんて無かったんだよ。

 森の方を指さしたが、酒場のおじさんには見えていないようだ。

 こんな事、ほかの人には言ってはいけないよ。君は四つの石を持っているかい。

 今まで旅をしてきた町で、四つの石を貰ってきた。石が入っている袋をひっくり返すと、赤い石が入っていなかった。

 前に来た子も、赤い石を無くしていたんだよ。

 おじさんはそれから喋ってくれなかった。飲み物のお代はいらないよと、そう言ってくれたのが最後だった。森はまだ村の目の前にいた。村で一晩を過ごそうと宿に泊まった。

 目を覚ますと、宿の部屋の中が森になっていた。壁の燭台の青い火は消され、床には緑の葉っぱがいっぱい落ちていた。
 宿を出るときに枝で指を切ってしまった。だけど指からは血が出なかったのだ。宿のおばさんにもこの森は見えていない。指の切り傷も無いと言われた。

 村は何となく冷たい風に包まれていた。白い壁に黒い屋根、茶色い土に緑の花、青い花、白い花…

 赤い花は何処にもなかった。赤い実を探してみても無かった。市場に行っても赤い野菜も無いし、本屋さんにも赤い表紙の本は無い。
 森はどんどん村を飲み込んでいった、でも村の人には森は見えていない。
 遂に森は村を全て飲み込んだ。緑の葉っぱに黒い木の実、赤い虫や赤い実は何処にもなかった。
 怖くなって歩き回った。村の建物が葉っぱでよく見えない。やっと扉に手を伸ばして、伸びてくる木より先に家の中に入った。

 家の中には女の子が一人居た。赤い石の事を訊ねたが喋ってくれない。
 女の子も旅をしていて、この村に訪れた途端に、声を盗まれてしまったらしい。
 村に悪さばかりする男が、声を盗んで返してくれないらしいのだ。

 森はどんどん木を増やしていた。かすかな木々の間から、遠くに真っ黒な山が見えた。そこに声を盗んだ男が居る。
 森の中を走って山を目指した。紫色の茨がチクチクと刺さった。
 血は出ないが痛みをこらえて進んだ。
 山は青い霧に覆われていて。
 黒い鳥が体をつついてきた。
 崖には醜い悪魔が居て、両手に絡みついてきた。
 指を喰いちぎられても前に進んだ。

 山のてっぺんに男が居た。両手には、眩しく光るものと、赤く光るものがあった。男は赤い石を持っていた、旅の途中でなくした赤い石。

 よくここまで来たな。おまえにどちらかを返してやる。持って行け。

 赤い石は、眩しく光るものより眩しく見えた。赤い石が無くなってから、森がとめどない恐怖を囁いてきて、苦しめてくる。
 だが女の子の目が頭に浮かんだ。そして眩しく光るものの方を選んで山を降りた。真っ赤な溶岩が後から押し寄せて来た。
 眩しく光るものを握りしめて、紫色の茨を走った。森は眩しく光るものを目指して、どんどん近づいて来た。緑と黒の虫が光に集まってくる。
 ふりほどいて夢中になって村を目指した。溶岩は森を焼き尽くして迫ってくる。

 女の子の家に辿り着いた。眩しく光るものを、女の子の口に入れてやった。
 声が戻って、喋ることが出来るようになった。女の子は喜んだ。その女の子の姿を見て、赤い石を手にするより嬉しいと、心から思った。

 溶岩が家の壁を突き破ってきた。女の子を抱きしめて、溶岩から守ろうとした。体がみるみるうちに熱くなり、痛みで叫びそうになったがこらえた。
 溶岩は女の子と自分の間に向かって、流れ込んでいた。止めどなく一晩中続いて、女の子を抱きしめたまま。途中で気を失った。

 気がつくと溶岩は無くなっていた。女の子も目を覚ますと、ゴロゴロした感触があった。赤い石がコロリと床に落ちた。あの溶岩のような、赤い綺麗な石だった。
 女の子の手を引いて外に出ると、明るい太陽が二人を照らした。黒い森は無くなっていて、赤や黄色、白や桃色、色鮮やかな景色が目の前に広がっていた。

 こんなに美しい世界だったなんて
 白い鳥が一斉に飛び立ち、涙が溢れてきた。
 喰いちぎられた指は、全て戻っていた。指の先からは、少し血が滲み出ていた。その手を女の子は握りしめて、微笑んでいた。

 ありがとう

 自然に言葉が、女の子に向かって出てきた。酒場のおじさんが、店の前の掃除をしながら、二人を見ていた。
 君の赤い石は、今まで見た中でも一番美しい。
 そう言うとおじさんは店に戻って行った。

 女の子と二人で旅を続けた。大きな町が現れた。町の人に森と村の話を訊ねると、あの場所に村なんか無いと、誰もが口を揃えて言った。
 二人は町を出て戻った。村は跡形も無く消えている。しかしよく見ると、二つのお墓が並んでいた。赤い花が一つ、お墓の間に生えていた。

 21:18現在。京成線の青砥駅を快速電車が出た。この一つ前の日暮里の駅で、若い女の子の腰に手を当てて、並んで乗ってきた男が居た。後ろからついてきた男も、去り際に解ったのだが仲間だったようだ。
 女の子の足取りがおぼつかない。一つ違和感があったのは、ポーチも何も持たずに手ぶらだった事だ。隣の男が持っているのかと思ったが、雰囲気からしてカップルではない。しかもこの男、よく見たら日本人ではない。僕が今まで偶然見た奴らが全て、別に音楽も聴いていないのに耳にイヤホンを入れたままで、ふつうに会話をしたり作業をしたりするのが外人だった。

『私タチ心配ナイ。大丈夫。』

 十分こいつ等怪しい。女の子の方も変だ。この寒空だというのに薄手のパーカーに、赤いチェックのミニスカート一枚。真っ白で綺麗な細見の大腿。しかし顔は青ざめていた様に見える。体全体の血の気がない。
 今すぐ逃げたいのに、騒ぐと何かが起こるような緊張。女の子はおぼつかないのではなく、腰に手を当てる男の体に、自分の身が触れないようにと、避けながら歩いていたのだ。

『大丈夫。私タチ心配ナイ。』

 以前聞いたことがある。こいつらがどうなのかは知らないが、街中でAVに出る女を探して歩いて捕まえる奴らが居ると。ついて歩く女も知ってか知らずか。撮影現場に連れていっていきなり犯す。撮影現場といったって普通のアパートであったり、ホテルのような分かりやすい場所ではない。
 必死に女は抵抗をする。死にものぐるいで抵抗するので、その臨場感が撮影出来るというのもあり、その手のマニアには人気だ。
 あの女の子は撮影を終えた後なのか、これから犯されるのか。青砥の駅に消えていった。その不思議な男女の組み合わせと、女の子の異様さに、車両内の乗客の殆どが彼らに視線を向けていた。

 今日は親父の誕生日だ。だが何て事はない。祝ってやろうとは思わないし、寧ろ触れたくない。こんなに憂鬱なイベントもなかなかあったものではない。

『二人は付き合ってんの?』って、訊かれた。残念ながらそうではない。ただ単に仲が良いだけ。ソレだけ?ソレを半年近くも続けてるの?
 一週間の内、一番よく遭遇して、よく一緒に居る気がする。過ごしている時間は長い。俺は、一緒に居て楽しい。それを続けて居れば良い。ソレだけで満足するべきなんだ。
『好き』と言った途端に全てが壊れる。それまでの楽しかった日々も。過ぎていった時間も。
『それはきっと神様が』僕にそんなことをする資格なんか無いんだよと、言い聞かせているんだと思った。
 両親が僕を生んだ理由に愛なんか無かった。現に今現在、親父が海外に行って家に居ない事によって、家族は上手く行っている。
 親父の母親が、俺の母親に対して冷酷な態度をとる事には理由がある。

 俺の父方の爺さんは、俺の母方の婆さんが好きだったけど、何だか上手く行かなかったようで、父方の爺さんは息子を母方の婆さんの娘と引き合わせた。俺の母親には好きな人とか居たようだが、コレとは別の理由で上手く行かなかったらしい。母親は言った。
『妥協して結婚したんだ。』と。

 妥協の結果生まれたのが俺だ。こんな俺が他の誰かを好きになるとか、愛するとか、そんな資格はない。世の中にそんなものを広めてはいけない。俺が人を愛する資格なんかこれっぽっちも無いんだ。

 だから壊れる前に、勝手に向こうから去っていくのを、俺はどこがで静かに待っているんだ。相手が愛想尽かして、消えて行けば、俺の存在していた時間が終了する。それで良い。俺と過ごす時間の、何倍も良い時間がこの先待っている。

 俺は何も残すつもりはないけど、生きていた記録は残そうかと思う。だから日記も書くし、曲も書く。そしてこの世界の、どこかに藻屑になって消えてしまっても構わない。

 何か一つ上手いことでも行ったら、そこで死んでも構わないと思ってる。

 最近バカなイタリア人が渋谷を徘徊してるんだよ。こいつ女なんだけどね。
 性病にやられて顔はゲッソリ。体臭が末期を思わせるな。
 でもこいつの周りには男がいつもいるんだよ。気の毒だね男も。

 飽きたらポイ。

 気づいてんだか気付かないんだか。いつか笑ってあげよう。

 奴はピエロになる。
 何でそうやって生きることしかできないんだ。自分の意志を捨ててまであの男を持ちあけで生活する意味があるのか?そもそもあの男にはそうするしか奴の接し方はないのか。
 それ以前にあの男は何なんだ。現実逃避も甚だしい。今自分が生きるはずだった本当の世界を、あの男は知っているのか?
 だから僕はイライラが重なる。やつらのそんな駆け引きは見たくない。いつも通りの世界を見せてやればいい。繕った世界を見せなく無い。
 いつか平和な日を夢見てた。でもそれはあの男が死んだら。叶うのかな…。

 最近母親は俺がイライラしていると、勝手に思いこんでいる。しかし、その根拠のない決め付けを続けられるものだから、ここ最近はイライラしている。根元がないのに悪循環が始まってしまった。これはどういう事だろう。
 まるで俺を怒らせて楽しんでいるかのようだ。手段はこうだ。俺が何か喋る。それに対して一癖つけた返答をする。俺はイラっとする。しかし俺は基本的にデカい声を出すのが嫌だし、面倒に思うので、一癖付け返すか、「嫌みったらしい返事だな。」と言ってやる。そうすると母親はデカい声で怒り出す。
 何でそうなるかは解っているんだ。話の図星を突いたときとか、血相を変えて繕おうとする。何でそんな回りくどいようなことをするかも解っているんだ。話にインパクトをつけようと膨らませて喋っているのもね。
 母親のイライラは俺だけの責任ではないと思う。弟の受験だ。これが痛い。無駄にイライラを強める原因。俺はとばっちりを食らっている。
 そこで俺が逃れる手段として、相手が勝手に満足するまで騒がせておく。と言うことだ。コレだけは母親に使いたくなかった手法なんだがな。親父はなんだかんだで俺の中では他人だから、こんな手法をつかったって何の罪悪感も無いんだ。
 しかし無駄ないたちごっこを続けて家庭が崩壊するより、小火の段階で抑えておけばよいと言うわけだ。
 家庭内で、他人の集まりごっこをしている。最終的にはそうなるんだろうな。

 あの娘はいつも思わせぶり。巧みにいろんな男の心の中の、彼女に対する好意パーセンテージをあげている。
 そう、いろんな男のパーセンテージを、満遍なく均等に。いつ告白を受けてもオッケー。あなたが駄目なら次の人。あの娘にとっては選り取り見取り。
 都合良く世の中行くと思ったら大間違いだ。自分で努力して生きる術を見つけろ。
 あの娘をめぐってゲームをする。そうか。ゲームか。そんなものだっけ?人を好きになるって事は。
 飽きたら次のソフトを買いに行く。そして本体に入れて遊ぶ。
 そんなものだっけ?
 あんまりいろんなソフトを入れ換えまくってると、本体って壊れたりするでしょ。笑えるね。

 誰も答えられないという
 すみません産まれてきてしまいました

 例えお前一人が死んだ処で
 他人は悲しんだりしないさ
 例えお前一人が死んだ処で
 世界が止まったりしないさ

 極論
 生きていようが死んでいようが
 何も変わることはない
 地球は無くなって
 他の星は周り続けるし
 最初から何も無くても
 世界は悲しまない
 入れ物も
 意識も
 形にならなくたって困らない
 形が無くたって良い
 無かった事にすれば良い

 全てが解決する
 死を持って

 意識さえ無くなれば

 わざわざウイルスを媒介させるために、アイツは国から帰ってきたのかよ!
 どこまでウザい奴なんだ。
 感情を許したのが間違いだった。会話なんかするんじゃなかった。
 俺が持った感情。
 荒んでる。

 もしかしたら、もうすぐ此処に姿を現すんじゃないかって、一緒に帰り道を歩けるんじゃないかなって。そう思って列車を一つ見送ってみた。
 そんなわけないよね。どんなに稀なタイミングで出会えるかなんて分からないよ。
 何でこんなことしてるんだろう。
 好きなのかな。
 まだわからないけど。

 コンタクトを外した眼球が異様に痛い。何が起きているかは全く解らない。鏡を見たって目は赤くなっていないし、至って普通だ。
 最近寝不足だからな、って言うのを理由にして自分に言い聞かせている。
 アイピローを乗せたって何の解決にもならない事だって解っているのに、乗せて圧迫してみる。
 確かに痛みは退く、その時だけは。寧ろ今まで使っていなかったんだから、変に埃を吸っていないのかと言う方が心配だ。
 暫く姿を見せなかった友達が、来週には帰ってくるらしい。暫くと言ってもたった一週間だ。でもその間、何となく寂しかったし、少しでも早く戻っていないかと姿を捜していたりした。
 友達の事に対して、こんな事は無かった。基本的に私は人がどうしてようが知ったことではないと考える。でもあの人に会いたい。解らない感情があった。
 もしかしたら恋でもしたんだろうか。しかし思う故のドキドキとか、悶々とした考えは殆どなかった。ただ会いたい。ソレだけなのかも知れない。
 でも本当に姿を見たときどうなるんだろう。抱き締めたくなったり、そんな感情が芽生えたりするのだろうか。
 あの人の事好き?それとも自分の心の隙間を埋めるだけに考えてない?しかし現実、顔を思い浮かべて嬉しくなってる。どうなんだろ。好きになれたら、私は幸せなのかな…。

 もう苦しむのは辞めたら如何ですか。 あなたがなぜ苦しんでいるのかは、 もうよく解っています。 だけどもう疲れたでしょう。
 あなたはよく頑張りました。 八百屋の亭主が言った一言くらい、 もう忘れようじゃありませんか。

 魚を眺めていても、 あなたを癒してはくれないですよ。
 寧ろ毒に冒す。
 どうですか、
 心当たりがあるでしょう。

 人は最終的には一人です。
 まぁそれは最終的な話で、 一人ではない事の方が、 いっぱいあります。
 だから魚に縋るのは、 もう止しなさい。

 失ったものは大きかったかも知れない。それもこれもアナタが記憶を都合良く失ってからと言うもの、すべてが狂いだしたんですよ。
 御覧なさい。あの苦しんでいる人を。あの人はアナタに想いを寄せていた人です。今ではそれぞれの道を歩んでいる。アナタが突然別の道を行くことになったのは何故でしょうね。
 そう言う事もアナタは知らないで楽しく生きているわけだ。
 それで良かったのかも知れないですね。アナタはそれまでを苦しみすぎた。楽しく生きなさい。そのかわり最高に楽しい人生にしなさい。アナタはそうする義務がある。

 電車で隣の人間が倒れ掛かってくる。若い美人なら良いけど萎びたオバンは最悪だ。ただでさえ本日は悲しかったのに、それを増幅させる。
 本日はラクダの声が聞こえなかった。ガソリンを撒いて遊ぶのが大好きなラクダの、返事というやつが無かった。
 また臭いオバンが倒れ掛かってきた。目の前に新たなオジンとオバンが現れて加齢臭が俺の脳を壊そうとしている。
 ラクダとの約束を楽しみにしていたのに、ガソリンもあんなに用意したのに。
 ってまたオバンが!!臭い臭すぎ!!
 ガソリンをオバンに掛けてやろうか。

 電車で隣の人間が倒れ掛かってくる。若い美人なら良いけど萎びたオバンは最悪だ。ただでさえ本日は悲しかったのに、それを増幅させる。
 本日はラクダの声が聞こえなかった。ガソリンを撒いて遊ぶのが大好きなラクダの、返事というやつが無かった。
 また臭いオバンが倒れ掛かってきた。目の前に新たなオジンとオバンが現れて加齢臭が俺の脳を壊そうとしている。
 ラクダとの約束を楽しみにしていたのに、ガソリンもあんなに用意したのに。
 ってまたオバンが!!臭い臭すぎ!!
 ガソリンをオバンに掛けてやろうか。

 内に秘めているものがありそう、って
 いやだいやだ。
 自分自身に隠し事しているようで、
 嫌だ。

 こみ上げて来るもの、
 何だろう。
 わかってほしい事、
 何だろう。

 まだ完全に固まったものじゃないんだ。
 まだ崩れてしまうかも知れないんだ。
 まだ今の幸せを楽しみたい。

 信じるって何だ。誰か教えろ。人を信じることで、どうなるんだ。自分の居場所が分かるのか?

 死にたい。本当に死にたい。何故なら私が生きている意味が分からない。死んだって世の中は変わらない。悲しむ人も居ないだろう。悲しんでいるような人が居たって、ソレは嘘だ。腹の中では死んだって何とも思ってない。私は厄介者だからだ。死んだ方が跡形もなく記録を消せる。生きていたことも何も残したくない。

 みんな何の為に生きているんだ。教えろ。お前の生き甲斐は何だ。そこの悪臭を放つ会社員。教えろ。電話ばかりしている阿婆擦れ。教えろ。

 人を信じるなんて、甘ったれた考えだ。この世は全部嘘だ。親だって嘘を吐いて生きている。それは子供に対してだってそうだろう。百面相なんていつかは崩れるんだ。その一瞬を私は見逃さない。汚い人間め!私もその汚い人間と同じ皮膚を持ち、脳を持ち、臓器を持ち、骨を持って生きているというのか!いやだいやだ!死にたい!今すぐに死にたい!

 こんな、人を信じられない私だ。私は相当ひねくれている。人の言うことが全て嘘に聞こえるわけだし、疑いを持ってしか相手に接することが出来ない。こんな人生を続けて何になるって言うんだ。

死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい。

 想いながら眠りにつく
 その数は計り知れない

 何故でたらめを吐いた
 わかっている
 愛したくて仕方がないんだ

 不思議と蒼く見える眼球が
 よく動く
 私を見つめる
 美しい
 淡い赤色をした
 控えめの唇
 そうだ
 それだ
 口づけはしなくとも
 その周りを掌で触れるだけでいい
 涙を流せる
 何年も流せない涙を
 流せる気がする

 私は私が産まれたことを
 否定して生きてきたから
 それをいつか
 私が産まれたことを
 認められるようになるまで
 あなたを愛してはならないと思う

 あなたは
 自分が嫌いだと言った
 何故

 私は
 あなたの事が好きだよ

 だから
 あなたも
 自分を好きになって