大学時代の作曲の先輩と、シュトックハウゼンの話で盛り上がっていたころ、「3群の何か」をやろうと言う事になり、学園祭での発表に向けて作曲したものです。
さすがに3群のオーケストラは用意できませんでしたが、そのかわりもっと濃密に書きやすい小編成を3つ揃えることとしました。
弦4部、クラリネット4部(何れも標準的なB♭管)、混声4部、の3群で構成され、弦以外は演奏中に移動するように指示があります。(弦は移動が大変ですからね。)

長い息のゆったりとしたモチーフから細かい音の激しいものまで行き着いて、また静寂に帰る。
というシンプルな構成ですが、音を使う種類を厳密に調整していくことが、この曲の変化の過程を統一しています。

弦楽: 奏法、限られた音による旋法の音数の増減。
クラリネット: 奏法、限られた音による旋法の音数の増減。音像の変化。
声楽: 子音、母音の変化。パーカッション的或いは音響機器的な扱い。

これらのようなシステムを一応用意はしておきながら、この曲の持つものは、反戦的なメッセージです。

第1部: 平和だった頃の地球の回想。
第2部: 人間が平和を破壊して核までを持ち出し、後々の生命まで脅かすことへの嘆き。
第3部: まだ見ぬ本当の平和へのあこがれ。
演奏
2007年度武蔵野音楽大学江古田校舎学園祭にて初演。
溝邉奈菜, 1st violin
永井木綿花, 2nd violin
中田裕一, viola
所花名, cello
山西彩子, clarinet
黒澤由利子, clarinet
吉田秀行, clarinet
永田絵莉, clarinet
山中瑠璃子, soprano
川口詩子, alto
秋山大樹, tenor
大西宇宙, bass