全身のだるさから病院へ行った
インフルエンザB型が流行っている昨今だが
そこまでの大物に引っかかることはなかった

いくつか締め切りもあるが
体力が必要なことや
クリエイティブで脳を絞るような作業は
今日は控えた

犬とボールで遊ぶのもちょっと辛かったが
一回ボールを投げてしまって
それを嬉しそうな顔して帰って来る姿を見れば
体の疲れも吹っ飛ぶと言うのはこの感覚だ

犬の脚を洗っている最中思い出した言葉がある
誰が言った言葉かは忘れてしまったが

「久しぶりに友人宅の家に行って、
 そこの犬が尻尾振って喜んで駆け寄って来た」と

犬は一度会った相手は忘れないと言う
と言うか犬だって猫だって忘れないが
態度に表すか否かの違いだそうだ

しかしちょっと違和感があったのは
その次の言葉だった

「ちゃんと命令したら言うこと聞くんだよな
 『おすわり』とか『伏せ』とか」

確かに誰の言うことをも聞く犬は賢そうに見える
ただこの言葉の中には
「言うことを聞くから可愛い」
と言う紐付けがされている気がして
どうも気持ちが悪かった

犬が言う事を聞くと言うのは
一体どう言う事か

それは飼っている私としては
月並みな言葉であるが「信頼関係」だと思う
その信頼関係はなにも
「命令をしたら従うこと」を
100%履行できるか否かではない

『おすわり』や『伏せ』なんて言うのは
覚えておいてくれたら便利な程度の事で
ちょっとその場を離れる間
うろちょろしているよりは座っていてくれた方が
変なものが目に入って食べたりなどが減る位のこと
それだって本来散歩の最中は
自分が見ていてあげれば良いだけのこと

犬を
「言うことを聞くから可愛い」
とするこの人は
多分人間にも同じ接し方をしているのだろうと
思ってしまったのだった

しかしこれは全て
その人の言葉を深読みした私の思い過ごしであれば
それで良いのだけれども
単純に「犬のしつけが行き届いていて素晴らしい」
と言う感嘆の言葉ならば
こんな変な事を考えて申し訳なかった

犬は家族であり従者ではない
様々な『飼い主』たちに出会うが
その温度差は実に様々だ

物を言わない相手でも考えはある
言葉が使えないなら他はなにで返すのだろう
「態度」だ
その相手の話を聞く価値があるか否かの判断は
どんな生き物だってできる

そしてその態度や信頼関係は
取り交わされる言葉以上に
周りから「見えて」いる